青山通り大山道を歩きました。

天気が崩れないうちに・・と早起きして「青山通り大山道」を歩きました。
震災の状況も気になり、ラジオを聞きながら。もちろん、会社の携帯電話も帯同しました。
 
前回の青山通り大山道は江田から海老名まで。
海老名駅入口から歩き始めます。
小田急線を跨ぎ、地震の影響で運休しているJR相模線の踏み切りを過ぎると、ほどなくして相模川に突き当たります。
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相模川岸は現在圏央道の工事中です。
大山街道もその影響を受けます。開発と文化財の保存・・ギリギリのところで鬩ぎ合います。
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相模川岸です。丹沢山系が見えます。この先に厚木の渡しがありましたが、現在は川岸を左に歩き、あゆみ橋を使い相模川を渡ります。
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厚木の渡し跡です。大山道、藤沢道、八王子道が相模川を渡る渡船場でした。常時5艘の渡し舟が備えられていました。明治41年に相模橋が開通し、その役目が終わりました。
その相模橋ですが、土地の人々からは「じょう橋」と呼ばれていたとのことです。橋が架けられ”常”に渡れるということでその愛称で呼ばれました。現在のあゆみ橋です。
厚木村は渡し場として栄えました。旧道沿いには、往時の賑わいぶりが感じられます。
厚木を過ぎ、宿愛甲で往時の雰囲気の残る旧道を楽しみながら歩きました。
愛甲石田駅の先で小田急線を渡り、国道246に合流、その後左にそれて歩きます。
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途中、高森町での光景です。
ボリショイというブランドの学生服も、月虎というブランドの蚊取線香も知りません・・
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そろそろ、柏尾大山道と合流し、そろそろ田村通り大山道への合流です。
伊勢原に入り「大山街道」の表示が多くなってきました。
丹沢大山国定公園の入口として力を入れています。こぶしの花が綺麗です。
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東名高速道路の高架をくぐり、田村通り大山道への合流地点の石倉橋へ向います。
途中、「三所石橋造立供養塔」です。享和二年に建てられました。
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「三所石橋造立供養塔」から石倉橋方向の大山道です。道に沿って流れる水路は大山を源流とする鈴川から引水した灌漑用水で「千石堰用水」と呼ばれており、小田原北条氏時代か江戸時代初期に造られたといわれています。この辺りはとても”古道らしい”雰囲気が続いています。
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石倉橋で田村通り大山道に合流すると、あとは大山まで一直線です。ダラダラと登りが続きます。
写真は大山第三鳥居です。
天保十五年に創建されたものをその後老朽化のため昭和61年に鋼製のものに建替えられました。
第三??調べてみました・・第一も第二も田村通り大山道にあります。
第一はそれこそ、田村通り大山道の入口、四ツ谷にあります。不動明王が冠された「大山道標」があった所です。第二の鳥居は田村通り大山道を石倉橋から600mくらい戻ったところにありました。
田村通り大山道がメインの大山道(参道)だったのでしょうか?
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旧道沿いには趣きたっぷりの宿坊や懐石料理(大山はとうふ料理が有名)のお店があります。
この料亭は緒方竹虎の別邸でした。
一度訪れてみたいです。
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東学坊さんという宿坊です。江戸時代から大山詣りが盛んになりましたが、その多くは”大山講”による登拝でした。また、大山詣りの専用道として大山道が発達、宝暦年間には多くの道標が建立されました。
江戸幕府の大山統制により師職が下山し門前に移り住み、御師として江戸時代に全国に大山信仰を広めることに務め、大山講を組織して行きました。現在は先導師と呼ばれています。
また、宿坊は旅館としてその役割をしっかりと引継ぎました。
 
今回のウォーキング・・史跡のご紹介です。
普済寺の石造多宝塔です。
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お寺はお彼岸参りの方が居られましたが、多宝塔は先般の震災で一部が崩れてしまっています。
徳川幕府は北の鎮として蝦夷地に三官寺を創設しました。その一つである国泰寺の第五代住職、文道玄栄が7年の任期を経て、下糟屋の神宮寺へ帰山後建立しこの多宝塔を建立しました。天保九年のことでした。明治に入り神仏分離令により、ここ普済寺に移されました。
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高部屋神社の梵鐘です。
高部屋神社は八幡神社とも称されており、平安時代に書かれた「延喜式」にもその名が記されています。同鐘は刻まれている銘から至徳三年に平秀憲によって奉納されました。南北朝時代のことです。
 
今日は大山旧道を這坂、とうふ坂を上り、こま参道の入口まで歩きました。
次回はいよいよ大山を登ります。
以前、ヤビツ峠から二度大山登山をしたことがあります。下社→本社(大山山頂)を歩きます。
 
鳥居は田村通り大山道に見られました。
「大山道標」の数は柏尾大山道で多く見られました。江戸時代中ごろから一般庶民が神社仏閣を詣でる旅が盛んになりました。柏尾大山道や田村通り大山道は、鎌倉や江ノ島詣でとセットのルートとして人気があり、多くの人が往来した・・と考えてもおかしくはないのでは?と思います。
 
明日の祝日は雨模様です。
被災地の状況も気になります。週明けの復旧に向けた業務の整理をしたいと思います。
一日も早い復旧、復興を祈念してやみません。