部下との会話から・・感じた事

台風が去って朝晩すっかり涼しくなりました。日中の気温は30度近くに上昇し、一日の気温差が大きく、体調の管理にも気をつかわなくてはなりません。
昨日、会社近くの中華屋さんで昼食をいただきながら部下と話しをしていました。
「天高く馬肥ゆる秋」
この中国の故事をだれも知らないという驚愕の事実が判明し、若干の驚きとため息・・でした。
私は「秋は空が高く澄みわたり馬が肥える・・」爽快な秋の季節をたたえたものと理解していました。
ところが、漢語では「秋高馬肥」と記し、秋になると国境を越えて攻めてくる匈奴の脅威を意味したということでした。
冬の間は食べるものが少なくやせ細った馬が、夏に青々とした牧草を食み秋になると肥え、匈奴の攻撃力も強くなることを危惧したのでしょう。
さて、この有名な(言い切ることにやや自信が無くなっているのですが)故事・ことわざを知らないことに驚いた私でした。
35歳、30歳、27歳の部下三人はいずれも大卒。難関校とは言わないまでも、そこそこ名前は知られた中堅校出身です。そもそも、大学卒か否かが判断の基準になるほどのレベルの事でもなかろう・・と。
慶應通信課程の10月度の科目試験に備えて勉強中。日本史特殊(キリシタン史)と国文学古典研究(古代和歌研究)です。
インドなどのアジア圏での不況活動に失望したフランシスコ・ザビエルが日本に来たとき、国民の識字率が高く、一般庶民の知識レベルの高さを知り、日本での布教活動の成功を確信したといいます。
万葉集の詩歌からうかがえる古代の人々の素養や教養の高さは私たちの想像をはるかに超えるものでした。
勉強だけではなく、素養として普通に身に付いているべきことの教育ができていること。
それは「お・も・て・な・し」にもつながることと思うのです。
 
古代の人々の素養や教養の高さとは逆・・現在に生きるわたしたちの素養や教養の程度は、想像をはるかに超えた低いレベルになってしまったのかもしれません。