慶應通信「気が早い振り返り⑪」です。

少し気の早い振り返り・・その⑪は卒論についてです。
 
以前にも触れましたが、慶應通信はレポートと卒論に尽きると思います。もちろん、科目試験で合格をいただくことも難しいし、スクーリングも単位を取りやすいとは言われながらも、ロケーションや時間のやり繰りのストレスはかなりのものです。
しかし、とにかく・・レポートや論文を書く力を徹底的に鍛えられた気がするのです。
さて、その「卒論」です。
英語の単位取得(6単位)にバタつき、卒論指導登録が3年目の春になり、第1回の卒論指導がその年の10月になってしまったことは既にふれたところです。
慶應通信4年で卒業することに決めていたので、ギリギリの線・・いや、指導登録後のオリエンテーション8月)には、史学系の卒業論文は最低2年かかるとの説明がありましたので、半年(卒業式的には1年)の留年は覚悟したくらいでした。
一方で卒論テーマはすでに決めていたし、粗々の論旨展開は考えていました。結果、スムーズに進めることができた・・のでしょうか?
思い返すと、卒論で大切なことは
 ・テーマ設定
 ・論文としての体裁
の二点と思います。
個人的には「テーマ7割」という感じがします。
実際のところ、第1回の卒論指導では、指導教授に「なかなか面白いテーマ」とか「落としどころが難しい(→どこに落とすかが楽しみ)」と言われたときには、正直「やった!」と机の下でガッツポーズでした。
そもそも、卒論のテーマは慶應に入学する前年、201010月に横浜市歴史博物館の企画展関連講座を受講した際の「気づき」に端を発しています。その意味では、ずいぶん前から準備(少なくとも気持ちの上で)ができていたことにもなります。
テーマを選んだ時点で、結論のイメージやそれに向けての論旨の展開がしっかりできていると、途中で予想外の展開をせざるを得なくなっても、しっかりと修正ができるし、そのプロセスで更に論旨に厚みを持たせることに繋がると思います。
 
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テーマの次に大切なのは「論文の体裁」です。
そもそも論文など書いたことが無いのですが、オリエンテーションでは、担当されていた藤木助教が「とにかく註にこだわる」ことの必要性を繰り返し話されていました。註?チュウ?・・ちんぷんかんぷんだったのですが、論文指導本を読んで対応しました。
 ・参考文献の明示
 ・論旨の展開上、重要ではないがサイドインフォメーションとして伝えておく必要がある内容
を註としました。註があるとどことなく「論文っぽく」なりますね。
そして、図表の挿入です。江戸時代後期から明治維新後の約100年間を取り上
げましたので、関係者年譜を作成して、全体観や登場人物の間の関りが時間
軸をもって解るようにするためです。論文を書き進めていく上でも、とても
役に立ちました。
 
いずれにしても「長丁場」。楽しく?取り組めるテーマが良いと思います。
私はゼミ方式(7~8人程度が一同に会して意見を出し合いながら卒論の指導
を受ける)でしたが、やはり途中でテーマを変更される方が少なくありませ
んでした。なかなか論旨展開に厚みが出せず、ご苦労しているように見えま
した。
その意味で「テーマ7割」です。
 
卒試まで5
院試まで11